近年、住宅リフォームに関心を寄せる人々が増えていますが、その中で注目すべきなのが、特に内窓のリフォームです。
代表的な内窓補助金「先進的窓リノベ事業」が2024年も実施されることが決定しましたので、窓のリフォームを考える方はお得にできるチャンスです。

このコラムでは、内窓を付ける、窓をリフォームすることで得られる省エネ効果、そして内窓補助金の概要に焦点を当てます。

内窓のメリットとは？

まず、内窓の基本的なメリットについて考えてみましょう。
内窓は、外部の窓に取り付ける二重窓のようなもので、断熱性や防音性を向上させる役割を果たします。
これにより、室内の温度を保ち、快適な生活空間を提供し、季節や気候の変化に柔軟に対応することができます。
室内の温度を保てれば、窓辺の結露なども軽減できます。また、内窓は、防音効果や防犯効果も期待できるのもうれしいメリットです。

窓をリフォームすると光熱費削減につながる

断熱性能の高い窓へのリフォーム、つまり「窓の性能を上げる」ことは、快適な住まいへの第一歩です。
家にとって最も大きな熱の通り道というのは、開口部である窓であることが分かります。
内窓は、外部からの気温の影響を緩和し、冷暖房効果を向上させます。
冬は暖かさを逃がさず、夏は暑さを外に閉じ込めることで、エネルギー効率を向上させることができます。

このような窓のリフォームは、家庭のエネルギー使用量を削減、それに伴う光熱費も減少させることが期待できます。

 

内窓補助金とは？

断熱性能の高い窓への改修により、既存住宅の省エネ化を促すために設けられた補助金があります。
エネルギー費用負担の軽減、健康で快適な暮らし、家庭からのCO2排出削減にも貢献するものです。
補助金の申請は比較的簡単で、対象となる窓を設置すれば、補助金が得られる可能性があります。

断熱性向上、内窓リフォームに興味がある方は、ぜひこの機会に補助金の活用を検討してみてください。

先進的窓リノベ 事業の概要を紹介！

内窓リフォームに興味のある人はぜひ知っておきたい補助金「先進的窓リノベ 事業」の概要を紹介します。

■申請者：住宅所有者でなく、住宅のリフォーム工事施工業者が行います。
■補助対象：高い断熱性能を持つ窓への改修に関する費用の1/2相当等を定額補助（上限200万円）
（リフォーム事業者が申請し、住宅所有者等に全額還元）
  ※リフォームの規模が小さく、5万円に満たない工事では、補助対象にはなりません。
■補助期間：2024（令和５）年 11 月２日以降に対象工事（断熱窓への改修を含むリフォーム工事全体をいう）に着手し、2025（令和）6 年 31 日までに工事が完了するものを対象。

 

補助の対象になる工事は？

1. ガラス交換
既存窓のガラスのみを取り外し、複層ガラスなどに交換する工事
※ 障子枠（ガラス＋フレーム）のみを交換し、枠を交換しない、または新たに設置しない場合はガラス交換とします

2. 内窓の設置
既存窓の内側に新しい窓を設置する、または既存の内窓を取り除き、新しい内窓に交換する工事

3. 外窓の交換（カバー工法）
既存窓のガラスを取り外し、既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付け、複層ガラス等に交換する工事

4. 外窓の交換（はつり工法）
既存窓のガラスおよび窓枠を取り外し、新たな窓枠を取り付け、複層ガラス等に交換する工事

補助金は、改修後の窓の性能が対象住宅の種類に応じて下の表に掲げる熱貫流率（熱の通りやすさを示す指標）の基準を満たす窓へ改修する工事について対象となります。

住宅の種別	ガラス交換	内窓設置	外窓交換（カバー工法）	外窓交換（はつり工法）
戸建住宅及び 低層集合住宅	Uw1.9 以下	Uw1.9 以下	Uw1.9 以下	Uw1.9 以下
中高層集合住宅	Uw1.9 以下	Uw1.9 以下	Uw2.3 以下	Uw1.9 以下

※Uw とは、窓の断熱性能を示す数字で、Ｕ値（Uw ）が小さいほど断熱性に優れています。
※低層集合住宅とは、３階建以下の集合住宅、 中高層集合住宅とは４階建以上の集合住宅を指します。
※詳しい条件については、住宅省エネ支援事業者（窓リノベ事業者）にお問い合わせください。

 

内窓補助金（先進窓リノベ事業）の申請の手続きの流れは？

内窓補助金申請手続きの主な流れを、先進窓リノベ事業を例に紹介します。

1.施工業者を探す　
住宅省エネ支援事業者（窓リノベ事業者）を探します。

２.補助金を使えるか確認・相談　
事業者に「先進的窓リノベ事業」の申請要件に当てはまるかを相談し、見積もりを依頼します。

３.契約　
施工業者との契約を結び、補助金を利用する場合は「共同事業実施規約」も締結します。

４.工事着手
「先進的窓リノベ事業」の補助金を申請する場合は、施工業者が事業登録申請を行った後に工事に着手します。

５.補助金の交付申請
施工業者が書類をまとめ、申請を行います。
リフォームの場合：本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカード等）、住民票（世帯票）、既存住宅の不動産売買契約書 等

6 .補助金交付
補助金は工事の施工業者に振り込まれます。

「先進的窓リノベ事業」は、その補助対象が重複する場合、国の他の補助制度との併用は不可能ですので、注意しましょう。
なお、地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除き、併用ができます。

まとめ

断熱性の高い内窓を取り入れた窓のリフォームは、快適な住まいを実現するだけでなく、光熱費の削減にもつながります。
さらに、内窓補助金の利用により、経済的なサポートも期待できます。

住宅リフォームに興味がある方は、ぜひ内窓の可能性を検討して、快適でエコな住環境を手に入れてください。